「こんなに頑張ってるのに、なんで評価が上がらないんだ?」 「遅くまで残業して、休日も仕事のこと考えてるのに、ボーナスこれだけ?」
もし今、少しでもそう感じているなら、あなたは「給与所得の罠」にガッツリハマっています。
この罠、一度ハマると抜け出すのが大変です。なぜなら、毎月決まった日に口座に振り込まれる「給料」という名の麻薬が、あなたのビジネス感覚を完全に麻痺させてしまうから。
今日は少し厳しい話をします。でも、これを直視しないと、いつまで経っても「都合のいい労働力」止まりです。
会社員の安心感は、思考を腐らせる
フリーランスや経営者をやってみるとわかりますが、彼らにとって報酬は「成果の対価」そのものです。価値を提供できなければ、翌月の収入はゼロ。ヒリヒリするような恐怖ですが、だからこそ感覚が研ぎ澄まされます。
一方で、会社員はどうでしょう?
- 成果が出なくても、とりあえず給料が出る。
- 二日酔いで頭が回らなくても、席にいればお金になる。
- 会社が赤字でも、自分の給料だけは守られる。
これ、冷静に考えると異常なほど恵まれた環境です。 でも、このぬるま湯に長く浸かりすぎると、脳みそがこう誤解し始めます。
「毎日会社に行って、言われたことを頑張れば、お金をもらえるのが当たり前」
これが最大の勘違い。ここから、あなたと会社の「評価のズレ」が始まります。
汗の量で金をくれと言うな

あなたが思う「自分への評価」と、会社が下す「査定」がなぜズレるのか。 理由はシンプル。通貨が違うんです。
- あなたの通貨 = 「努力(プロセス、時間、苦労、汗)」
- 会社の通貨 = 「成果(利益、変化、価値)」
わかりやすく言いましょう。
あなたがふらっと入ったラーメン屋。 店主が汗だくで、寝不足で充血した目で言いました。「俺、昨日から寝ずに仕込みしたんで、このラーメン3000円です!」
でも、出てきたラーメンが激マズだったら?
あなたは「寝ずに頑張ったから」といって3000円払いますか? 払わないですよね。二度と行かないはずです。 あなたが払うのは「ラーメンの味(価値)」に対してであって、店主の「苦労」に対してじゃないからです。
会社も全く同じ。 あなたがどれだけ残業しようが、上司に怒られて凹もうが、会社に利益(成果)をもたらしていなければ、プロとしては「0点」なんです。
厳しいですか? でもそれがビジネスのルールです。
あなたは毎月、60万円の赤字を垂れ流していないか?
「給与所得の罠」から目を覚ますために、一番効く数字の話をします。
一般的に、社員一人を雇うには、給料の約1.5倍〜2倍のコストがかかると言われています。オフィス代、PC代、社会保険、採用コスト…。 会社が存続して将来に投資するためには、最低でも「給料の3倍」稼いでやっとトントン、というのが定説です。
つまり、月給30万円のあなたなら、毎月90万円以上の粗利を作って初めて「一人前」です。
もしあなたが、「自分は30万円分の仕事をしてるから(トントンだから)文句ないだろ」と思っているなら、会社から見れば「毎月60万円の赤字を垂れ流しているお荷物」ということになります。
「給料をもらえているのが当然」じゃないんです。「給料以上の価値を出して初めて、給料をもらう権利が発生する」んです。
「雇われマインド」を捨てろ!

あなたは「〇〇会社の社員」ではありません。 「自分という株式会社の経営者」であり、会社はあなたの「主要取引先(クライアント)」に過ぎないと考えてください。
そう定義した瞬間、やるべき行動は以下の3つに変わります。
1. 「頑張りました」を禁句にし、「汗」ではなく「涼しい顔」で勝負する
「こんなに時間をかけました」「苦労して資料を作りました」。 厳しいことを言いますが、プロの世界において、それは「無能の証明」になりかねません。
なぜなら、ビジネスにおいて「努力(プロセス)」はコストであり、「成果」こそが商品だからです。
- Aさん:徹夜して30時間かけて100万の利益を出した。
- Bさん:仕組み化して3時間で100万の利益を出した。
「雇われマインド」の人はAさんの情熱を評価しますが、市場が評価するのは圧倒的にBさんです。 むしろ、時間をかけすぎたことは「会社の資源(残業代や光熱費)を浪費した」というマイナス評価にすらなり得ます。
明日からは、どれだけ裏で泥臭い努力をしていても、報告の場では涼しい顔でこう言ってください。 「これだけの利益が出ました。(プロセスは問われない限り語らない)」 水面下のバタ足を見せず、優雅に泳ぐ白鳥のように振る舞う。それがプロの作法です。
2. 「自分」という会社のPL(損益計算書)を毎日つける
多くの会社員は、自分の給料がどこから出ているか曖昧です。だから危機感が生まれません。 今日から、脳内で「自分株式会社」のPL(損益計算書)をつけてください。
- 【売上】 今日、あなたが会社にもたらした利益・価値
- 【経費】 あなたの日給 + オフィスの家賃 + PC代 + 上司の管理コスト
「売上 ー 経費 = 今日のあなたの純利益」
もしこの計算がマイナス(赤字)の日が3日続いたら、取引先(会社)はあなたとの契約打ち切り(リストラ・左遷)を検討し始めてもおかしくありません。 「今日も定時までいたからOK」ではありません。「今日、自分は黒字だったか?」という問いだけが、あなたの市場価値を磨き上げます。
3. 期待値の「101点目」からが、本当の仕事
指示されたことを納期通りに、ミスなく100点満点でこなす。 これは素晴らしいことですが、厳しい現実を言うと、それは「給料に含まれている当然の義務」です。100点までは「やって当たり前」。評価はプラマイゼロです。
あなたの評価、そして将来の報酬が跳ね上がるのは、「100点を超えた部分(余剰価値)」だけです。
- 頼まれた資料に、聞かれていないけれど役立つデータを一枚追加する。
- 会議の議事録を頼まれたら、単なる記録ではなく「次のアクションプラン」まで提案する。
- 「これ、やっといて」と言われる前に、「終わらせておきました」と返す。
相手が期待しているライン(100点)を、わずか1ミリでも超えること。 その「期待値とのギャップ」こそが感動を生み、あなたというブランドを作ります。「言われたことだけやる優等生」は、いつか必ずAIやより安い労働力に取って代わられます。
最後に
「成果を出した者だけが高評価を得る」。 冷たい世界のようですが、実はこれほどフェアで希望のあるルールはありません。
社歴も、年齢も、過去の栄光も関係ない。 「今、どれだけ価値を生み出せるか」だけ。
給与所得という名の「安定剤」に甘えるのは、もう終わりにしましょう。 「自分の仕事は、誰を幸せにして、いくら儲けさせたか?」 明日からその視点で働いてみてください。
景色が変わり、評価が変わり、そして後から給料がついてくるはずです。
【オマケ】あなたは大丈夫? 「赤字社員度」チェック
最後に、ちょっと意地悪なチェックリストを置いておきます。 ドキッとしたら、要注意。
- 自分の給料の「3倍」の目標数字、即答できますか?
- 報告するとき、結果より先に「言い訳(プロセス)」が口に出ませんか?
- 「言われたこと」は完璧にやるけど、「頼まれてないこと」はやらない派ですか?
- 残業代が出ると「ラッキー」と思ってませんか?(自分の作業が遅いだけなのに)
- もし自分が社長だったら、今の自分を「今の給料」で雇いたいですか?
もし3つ以上当てはまったら…今は「会社の貯金」を食いつぶしている状態かも。明日から巻き返しましょう。


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