【生産性向上：基礎編　今日はこれだけ覚えて！】「生産性って何？」をわかりやすく解説！生産性を向上させる３つのコツ！

「もっと生産性を意識しなさい！」「生産性を上げなさい！」と言われたことはありませんか？

私も最初は「とにかく速く仕事をこなせってこと？」「残業を減らせって……」そう思って仕事をしていました。

実は、多くの方が「生産性」という言葉の本当の意味をあいまいにしたまま働いています。

生産性とは、単に「作業スピードを上げること」ではありません。ここを勘違いしたままだと、どれだけ頑張っても評価されず、自分だけが疲弊してしまう可能性があります。

結論から言うと生産性向上するには「もっと頑張る」「もっと作業スピードを上げる」のではなく、「もっと楽に、早く終わらせる方法はないか？」と常に考えるクセをつけることが重要です。

以下の内容をわかりやすく解説します。

生産性の正しい意味（定義）
自分の働き方を数値化する「計算式」
明日から意識すべき重要なポイント

この記事を読み終わる頃には、「生産性」という言葉へのモヤモヤが晴れ、効率よく成果を出すための具体的なヒントが見つかるはずです。

生産性とは？意味をわかりやすく解説
知っておくべき「生産性の計算式」
仕事でよく使われる「3つの重要な生産性指標」
明日からできる！生産性向上のための3つのコツ
まとめ

生産性とは？意味をわかりやすく解説

一言でいうと、生産性とは「かけた労力（時間やお⾦）に対して、どれくらいの成果を生み出せたか」という指標のことです。

「頑張った量」ではなく、「成果の割合」を指す言葉だと覚えておきましょう。

なぜなら、ビジネスの現場では「どれだけ苦労したか」よりも「どれだけ会社に利益をもたらしたか」が重視されるからです。時間をかければ良いものができるのは当たり前ですが、それではコスト（人件費）がかかりすぎてしまい、会社の利益が減ってしまいます。

わかりやすく、資料作成の仕事を例に見てみましょう。

Aさん： 1時間で完璧な資料を1つ作った
Bさん： 3時間かけて完璧な資料を1つ作った

出来上がった資料（成果）は同じですが、Aさんの方が短い時間（少ないコスト）で完成させています。この場合、「Aさんの方が生産性が高い」と言えます。逆に、BさんはAさんの3倍のコストがかかっているため、生産性は低くなります。

つまり生産性を上げるとは、「より少ない時間や労力で、今までと同じ、あるいはそれ以上の成果を出すこと」なのです。

知っておくべき「生産性の計算式」

生産性は、以下の計算式で求めることができます。これを覚えておくと、自分の働き方を客観的にチェックできるようになります。

生産性 = 成果 ÷ 投入資源

この式を知っておくべき理由は、生産性を上げるためのアプローチが「2通りある」ことが明確になるからです。

計算式を見ると、生産性を上げる（＝答えの数字を大きくする）には、以下のどちらかが必要だとわかります。

分子（成果）を増やす： 売上や作成数を増やす
分母（投入資源）を減らす： かかる時間やコストを減らす

例えば、1日8時間働いて、8万円の利益を出したとすると

生産性 = 80,000円(成果) ÷ 8時間(投入資源)

この場合、あなたの1時間あたりの生産性は10,000円となります。

これを高めるには、「8時間で10万円稼ぐ（成果を増やす）」か、「同じ8万円を5時間で稼ぐ（時間を減らす）」かのどちらかを目指せば良いわけです。

最初は難しく感じるかもしれませんが、まずはシンプルに「成果 ÷ 時間・コスト」と覚えておきましょう。

仕事に取り組む前に「この時間・コストで、最大の成果を出すにはどうすればいいか？」と考える癖をつけることが、生産性アップの第一歩です。

仕事でよく使われる「3つの重要な生産性指標」

生産性の計算式は1つですが、何を「成果」とするかによって指標は変わります。社会人として必ず押さえておきたいのは、次の3つです。

物的労働生産性（量や数の生産性）
付加価値労働生産性（質や金額の生産性）
人時（にんじ）生産性（1時間あたりの生産性）

「自分は今、どの生産性を求められているか？」を理解していないと、努力の方向性を間違えてしまうからです。それぞれの違いを簡単に見ていきましょう。

① 物的労働生産性（量・数） 「どれだけの数を作ったか」という指標です。

例：1時間でテレアポを50件かけた、請求書を100枚処理した 新人時代はまずこの「量」を求められることが多いですが、これだけでは会社の利益に直結しないこともあります。

② 付加価値労働生産性（質・金額） 「どれだけの利益（付加価値）を生んだか」という指標です。

例：1時間かけて、100万円の契約が取れる提案書を作った 。「数は少ないけれど、大きな利益を生む仕事」は、この付加価値生産性が高い状態と言えます。

③ 人時生産性（時間効率） 「従業員1人が、1時間あたりどれだけ稼いだか」という指標です。昨今の働き方改革で最も重視されています。「残業して成果を出した人」よりも「定時内でサクッと成果を出した人」の方が、この数値が高く優秀とみなされます。

まずは①（量）をこなせるようになることが大切ですが、徐々に②（質）と③（時間効率）を意識した働き方にシフトしていくのが、キャリアアップの近道です。

明日からできる！生産性向上のための3つのコツ

「生産性を上げなさい」と言われても、いきなりスキルアップするのは難しいものです。まずは、今の仕事の中から「ムダ」を減らすことから始めましょう。明日からできる3つのステップを紹介します。

生産性を下げる最大の要因は、能力不足ではなく「やらなくていいことに時間を使っていること」だからです。

コツ1：タスクに優先順位をつけ、「やらない」を決める 全ての仕事を100点満点でやる必要はありません。「重要度」と「緊急度」で仕事を分け、「今はやらなくていい仕事」や「自分がやらなくていい仕事」を勇気を持って後回しにする、あるいは断ることも立派な生産性向上です。

コツ2：「生産性のない会話」や会議を見直す 検索でもよく調べられている悩みの種が「生産性のない会話」です。職場のコミュニケーションは大切ですが、愚痴だけの飲み会や、目的の決まっていないダラダラした会議は時間の浪費です。

「会議の前にゴール（決定事項）を決めておく」
「チャットで済む連絡は口頭で伝えない」これらを徹底するだけで、自分の時間は驚くほど確保できます。

コツ3：ITツールやAIに「単純作業」を任せる 議事録の作成、メールの返信、データ入力などは、今やAI（ChatGPTなど）やツールが得意とする領域です。「手作業でやること」にこだわりすぎず、ツールに任せられる部分はどんどん自動化しましょう。空いた時間で、人間にしかできない「考える仕事」に集中することが、本当の意味での生産性向上です。

「もっと頑張る」ではなく、「もっと楽に、早く終わらせる方法はないか？」と常に考えるクセをつけることが重要です。